『子どもがバスケを始めたら読む本』
発売記念スペシャル対
子どもにとってスポーツとは何なのか
三上 太
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鈴木良和
株式会社ERUTLUC代表

2月2日の発売を記念し、

著者の三上太さんと監修者の鈴木良和さんが

対談を行った。

本書作成のきっかけ、最近の保護者事情、

各章のおすすめポイントなどを存分に語った。 

*2021年1月27日収録

三上 太

みかみ ふとし

スポーツライター。1973年生まれ、山口県出身。早稲田大学を卒業後に一般企業に就職するも4年で退社。専門学校を経て、バスケットボールを中心としたフリーランスのスポーツライターに。男女日本代表やBリーグ、Wリーグだけでなく、学生年代まで幅広くカバー。WEB「バスケットボールスピリッツ」、「バスケットボールキング」に寄稿。著書に『高校バスケは頭脳が9割』(東邦出版)がある。

鈴木良和

すずき・よしかず

株式会社ERUTLUC代表取締役。1979年生まれ、茨城県出身。千葉大大学院に在籍中の2002年に「バスケットボールの家庭教師」の活動を開始。小中学生を中心に高校生から幼稚園児まで幅広く指導し、バスケットボールの普及と強化に努める。その後、株式会社ERUTLUC(エルトラック)を設立し、バスケットボール教室、出張指導、クリニック、キャンプ、指導者の研究会などを主宰。「なりうる最高の自分を目指そう」を理念に、ジュニア期のコーチングの専門家としてさまざまな活動を展開している。

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親のみなさんだけでなく、

多くの指導者に読んでもらいたい

三上 本が完成しました。鈴木さんとして思うところはありますか?

鈴木 つくる前の段階で、こんな感じになればいいなとイメージしていました。ただ、自分以外の方々がどんな内容の話をするかわからなかったので、どうなるものかと思っていたところ、ここまでになったのかと予想を超えました。賢者の方々が語ると説得力がありますね。世のおとうさん、おかあさんが読んだら納得感があるんじゃないでしょうか。

三上 指導に携わっていると、いろいろな保護者の方に会うと思います。この本はどのような保護者のみなさんに読んでもらいたいですか?

鈴木 自分の子どもたちがバスケットボールなどのスポーツを好きになって、そこで応援してあげたいという気持ちが芽生えるから、スクールとかに連れていくわけじゃないですか。可能であれば、いろいろなことをしてあげたいというエネルギーがあるけど、結局は何をしたらいいかわからないというところがあると思います。昔の知識に基づいて応援しちゃっているとか、そういうこともたくさん見てきたんですけど、本書によって、保護者のみなさんにいい情報やいい考え方が届けばうれしいですね。子どもの力になりたいというエネルギーはあるでしょうし、それがいい方向に行くんじゃないかと思います。

三上 一緒に取材する中で、知らなかったことが多すぎると思いました。指導者の本をつくった経験がありますけど、親への情報って、ことバスケットに関してはなかったですよね。

鈴木 ほとんどの親がこの手の情報を知らないと思います。いろいろな情報に接している三上さんですら知らないことが多いとすれば、一般の親御さんが入手するのは難しいでしょうね。価値ある本ができたと思います。

三上 保護者に会う数でいえば、鈴木さんのほうが多いと思うんですけど、情報を収集することに関して意識の高い親御さんはいますか?

鈴木 いまはネットで検索すればいろいろ出てくるので、そういうものを見ている方はもちろんいます。ただ、情報を得ようとして少し古い情報に触れてしまっているケースがあります。この本に出てくる賢者の方たちのように、本質的なところを捉えて、ちゃんと整理してくれている方の情報が届く分にはいいんですけど、情報社会に振り回されてしまっている保護者もいます。それで、結局は何を信じればいいのかわからないとなると、大変だと思います。

三上 僕としても、知識があると思い込んでいた点について、さらに新しい情報に触れることが、この本をつくりながらできました。「筋トレをやると身長が伸びない」と考えている人はいまだに多いと思います。アイシングをするときに「RICE(ライス)」だったところが、「PRICE(プライス)」や「POLICE(ポリス)」になっているわけじゃないですか。親同士のネットワークだけでは、そういうところを知ることはできません。

鈴木 そういう意味では、指導者としてもまだまだ知らない情報があると思います。この本は保護者向けですが、指導者が読んでも学びになる情報が散りばめられています。指導者がこれを手にとって、指導者の口から保護者に説明してもらうのもいいと思います。保護者も指導者も手にする価値がある本だなと感じます。